(2)深刻な憑依現象について

続き

溜め込んだ不満や憎悪が限界を超え、衝動的に他人を
傷付けたい欲望を我慢出来ず、最悪の結末…

その衝動的な行動は、悪魔の憑依がもたらしたと言えるだろう。

『誰かがやれと命じた』とよく犯人が言う。

『おとなしいあの人が突然こんな残酷な事をするなんて。
何があったのか?』

そう語る周囲の人々もいたりする。

しかし、突然に見えて、実はその人は

それ以前から、不満やストレスを溜め込んでいたと思う。

そうでなければ、悪魔と波長は合わないはずである。

強い抑圧に長期間耐えていたら
神経がおかしくなって当たり前である。

孤独と無理解の中で、より不満や憎悪を溜め込み
すさみきった人間の耳元で悪魔は囁くだろう。

『お前をこんなふうにした奴らを見返せ』

『お前は悪くない。俺だけがお前を理解できる。やっちまおうぜ』

この時はまだ、悪魔は外にいて、
ターゲットに憑依するチャンスを窺っているのだ。

そういえば、私の周囲に真っ黒な悪魔が駆け回っていた頃は、

私の潜在意識には、
両親への溜め込んだ不満や怒りがあったと思う。

今では笑い話の過去も、当時は深刻だった。