過ぎた欲望は日常を狂わせる?

「欲望」のおおもとは本能であるらしい
ということは、自明・・・・・・
だよね?

前回に出ていたニコールの大昔の彼は、
セックス中毒だったらしい。
セックス依存症・・・・と言いかえようか。
彼には自覚があったそうだ。

んで。

毎日やってくる彼にうんざりしていたニコールは、
当時セックスが好きじゃなかった。
というか、
最初はニコールに触れることさえ恥じらう、
初々しく優しかった王子様が、
セックスだけが目当てで自分の部屋に
やってくる状態になり果ててしまったら・・・・・・
アナタならどう感じるだろうか?

大抵の一般的な幸福を望む女性が不快に思うように、
ニコールも相手に不快感を覚え、次に不信感がつのっていったのは当然だろう。

セックスが好きか嫌いかと考えたことさえない人間でも、
この場合は、冷静に考えて結論を出さなければ、
やがて日常と精神が破綻してしまうだろうと思う。

ニコールが十年以上前、
たまたま好きになって心を許した男は、
年下のアルバイトしながらの苦学生のような境遇の男性、
というよりは

“男の子”

だった。
甘ったれの美形の「男の子」だ。
「男性」ではない。

ニコールは資産家の娘。
でも世間知らずのお嬢さんじゃない、
自立もしていて、堅実で、
尽くすタイプのしっかり者という感じなんである。

尽くしすぎる女性は、一般的に疎ましがられるというが、
それは、立派なジェントルマン系か、
活力のある、自信のある男性の口にする事かもしれない。

男性の中には「ヒモ願望」が誰にでもある
というのをどこかで聞いたが、わかる気がする。
経済的に自立した女性は、
精神的には幼児性を持った男性に
たかられやすいように思う。
これは、現実に何人かの知人の例を見てきて思ったことだ。

ニコールの場合は財産があった。
それを守るためには自立は必須の義務だった。
にもかかわらず、彼女はのんびりテキトーに、生きていた時間が長かった。
失敗もたくさんあるが、英語もできる。
人を見る目も、それなりにできたはずだ。

だが、人間は、本当にいろいろな面を持っていて、
人は忘れがちである。
人生すべてをつぎ込んでも、人間のすべてを知ることなど不可能であることを。

本論に戻るが、

罪深い?このマドンナは、
個性的な魅惑的眼差しが、あらゆる階層の男を骨抜きにしてきたらしい。

なにしろ、

なかなか身体を許さないんである。

・・・・であるが、
時たま、とんでもない男につかまって、酷い目にあっている。

自業自得と言えないこともないと、
口さがない周囲は言うけれど、

確かに

一度で懲りればいいんであるが、
なにしろ底抜けに優しく、女性らしい繊細さを持っているのだ・・・・。
罪深いと書いたのは、男性側から見た一つの意見である。

ここで。

彼女だけでなく、人間すべてに問いたいのだが、
アナタの人生を破滅させるものは何だと思うか?

天災人災、借金、女性問題、男性問題、
病気、事故、不景気、戦争、社会問題、

浮かんでくるものがコーヒーブレイク中なので、貧困だなあ。
だけど、たいてい、人生を破滅させるものは、

欲望がらみ

の場合がほとんどではないだろうか。
それに本能や煩悩がミックスされると、
人間はとんでもないことまで
平気でしでかしてしまうように
変貌することだってある。
というか、そういうのが最近は多いから説明無用だ。
大袈裟にいえば、毎日のように起きてるくらいだ。今日だって・・・・(26日木曜)

社会的地位のある人々の性犯罪や、
公金横領して女性に貢ぐなんて事件があったりすると、
まさにこれだと思う訳だ。

地位があるので日頃は仮面をつけて表面を粉塗する。
心にもない綺麗事で固められた外観。
それを守る事に責任感を使う人々もいるだろう。
よくナンバー2の責任を取った上での自殺が報じられる時、
心から空しい人生観なのだなと思う。
ワタシには、うすら寒
く寂しいものが感じられる
自殺の動機のジャンルである。
これもどこか「欲望」の変形例だと思うんだけど。説明できんけど(^^;)

セクハラや痴漢行為や、
横領したお金でおねえちゃんに貢ぐのって、
欲望を抑圧しすぎて、
「魔が差した」
「つい出来心で」
「このくらいならかまわないだろう」
という場合が多いように思うが、
人間性のよい面をを閉ざすような
鬱屈した社会もよくないのだろう。

“欲望”は、経過の中で、
自分の原点を見失わせる作用があるようだ。

厳しい自己コントロールを自らに課して、
最後までやり遂げ目標達成した者は、
ハリウッドでもどんな社会でも制することが
できるのかもしれないけれどね~(笑)

自分に厳しすぎるのも問題だとは、よく言われている。
自己に厳し過ぎて、身体に無理をさせてしまう。
そして、心が壊れ出す。自覚がないことが多いのが怖い。
ダイエットのしすぎなんていい例だ。
食べなきゃ痩せると思い、拒食症になったり、内蔵をだめにしたり。
何だって、度が過ぎると弊害はあるんである。

これも、やはり欲望である。
というか、煩悩というか、執着というか、
執念も度が過ぎると、執着、煩悩になってしまう。


ニコールの場合、欲望と言っても、
セックス中毒いや依存症の彼に、つきあわされて、
振り回されて、疲れ果ててしまった挙げ句のものだ。
ニコールの彼への執着が確かにあったし、
最初の頃の無垢な彼への執着もあった。
それは確かに「欲望」そのものなのだろう。

もっとえぐっていえば、
ニコールの心は、心理的な罠に陥って、
そこでもがいていた状態にあったのではないかと思う。
たとえば、

SMの罠だ。

初めは純粋な恋だった、
ニコールとその男子ピーター(仮名)は、
お互いひと目で惹かれ合った。
ピーターはバイトと大学の他に、
ある資格のための学校も行っていた。
ニコールのS区の部屋は両親のものだったが、
両親とは何10キロも離れていて、自由な暮らしができた。
そこに転がり込んできたのが、ピーターだ。

ありがちな話だが、
次第にピーターは図々しくなり、
ニコールを軽く扱うようになった。
もちろん、そこまでになるには、
何年かの時間といろんな出来事が必要だった。

とまあ続くが、
ニコールとピーターの破綻について、
その原因の「欲望」について書こうとしていたら、
いろいろ浮かんできて、長くなってしまった。

二人のエピソードについて書き足りないけど、またの機会に。

とりあえず終わり。