ある熱血先生の復帰 @北九州市U中学

日テレ系の夕方のニュースを見ていた。

密着三ヶ月 公立中学 北九州市U中学


校長先生が生徒に声をかけていた。
生徒も声を返す。
明るい中学だ。

だが、密着取材の内容は、
生徒が勝手なことをしていることもあって、
教師が苦慮しているクラスもいくつかあるようだった。

よく校長が取材を許可したものだと思えるほど、
教室内や、生徒と教師の困惑、経過を映し出している。

なんてオープンなんだろう☆



三年生は受験をひかえているせいか、比較的静かで、
一年生は騒がしい。

さて。

この中学に、
最初は

単なる生徒思いの教師の一人じゃん!

という印象が、次第に

惚れてしまう☆

そんな感情にじわじわなりそうな
素敵な教師がいる。

I先生 52歳

一年と一ヶ月、休職していた。
原因はうつ病

久々に一年生の担任を受け持つ。

「うちだけが雑巾を全員忘れず持ってきたんですよ」

嬉しそうに仲間に話す。
生徒がかわいくてたまらない。

二年生が、I先生のクラスにやってくる。
一年の態度が悪い(挨拶ができない)から来るのだ。
いやがる一年生。
二年生の生徒は、一年のクラスに行くなと注意されても
何度もやってくる。

I先生は、感情的な言葉を二年の生徒にぶつけた。

「来るなといわれてるんだろうが! 」

「来るな!」

画面に、二年生の生徒は映っていないが、
教師の本気の激昂に、びびったとは思う。

「俺がこんなふうに言ったことはない。初めてだ」

そうなのだろう。

そして、それからどうなったか。

二年生の生徒から謝罪が入った。


だがI先生は、自分のクラスの生徒にも、
態度の善し悪しについて話をしたようだ。
“おまえらの方にも一部原因はあったかもしれない”
という、反省の喚起の意味合い・・・・かなと思う。

いい先生だ。


声が大きい。
いつも元気にふるまう。

医者は、この手抜きできない彼の性格が、
うつの原因のひとつではと思っている。

I先生も自分でわかっていながら、
手を抜くことができない。

「生徒の成長が嬉しい」

彼は、野球部の練習も請け負っていた。

「去年球を取れなかった生徒が、今年は取れるようになっている」

それが嬉しい。

彼は他の教師より早めに帰れるように設定してもらっている。
まだ、少し眠れない時もあるらしいけれど、

I先生は、
生き甲斐ある教師人生に

復帰

した。