善人は救われない──煩悩の罠に落ちたアングリマーラの話

人間に取り憑いても、決して真実を見せないように、心を操る巧妙な「魔」もいる。

人間側は自分が決して「やられている」とは思わないし、思えないのだ。

アングリマーラという求道者がいた。

あとひとつこういう修行をクリアすれば悟れるぞ!
と、彼を騙そうとした師に言われ、殺人を繰り返してゆく。

その前に、師の妻が彼を誘惑し、相手にされなかった妻は、アングリマーラが自分を誘惑したとウソをつくんだよね。

んで、夫は怒りアングリマーラを陥れようとした。

真面目な美男のアングリマーラは、師の教えに忠実だった。

だけど、その修行というのが、人命を損なうことにつながると聞いた時点で──
疑問を持たなかったのか、アングリマーラ(^o^;)


……彼は残酷な殺人鬼だったが、改心したことで救われた。

だが、アングリマーラの例は、善人こそは救われ難いことを教えていないか。

むしろ善人ほど、簡単に他人を信じてしまうのではないか。
罠に落ちやすく、挫折しても学ばす

外へ外へ満たされぬ煩悩を拡大してゆく…カルトのいいカモなのでは