つづき4

それから数年後。Bは精神に異常をきたして、半狂乱になって何度も暴れた。
アルコールが原因だったが、不眠症からくる睡眠薬も一緒に飲んでいた。
Bは自分の失態に、はじめは謝っていたが、だんだん開き直るようになっていった。

落ち込むと、鬱が際限なく続き、自分がこの世の中にいてはいけない人間のような気持ちになってくる。
だが、世界中に起きる災害のニュースに同情して泣くと、カタルシスが起きて、気分はスッキリするのだった。

「彼らのために役に立ちたい!」
そう思い何度も再起を図った。
だが、少しでも他人の自分を見る視線の中に疑いの光を見つけると、Bはその人物が嫌いになるのだった。

理解者も増えたが、もう昔のように、人間に期待することはなかった。また理解されなくて落ち込むことも時にはあったが、減ってきた。

自分を理解できないやつに期待しても仕方がない。自分は優れているのだから、凡人には、そう簡単に理解はできないんだろう。

俺に尊敬の目を向ける女性も出てきた。
あいつの周囲の尻軽どもとは違う。俺の中身を見てくれる。俺が奴より優れているからだ。

つづく