乗り越え難い悲しみ→時の旅→そして克服するまでの徒労……『タイムマ シン』サイモン・ウェルズ監督

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時は20世紀初頭、アメリカ。
恋人のエマを強盗に殺された学者のアレクサンダーは
その死を悲しむあまり、4年かけてタイムマシンを作り上げた。

そして過去に戻りエマと再会し
事件のあった公園を避けて道路を歩くが
なんと馬車の事故で彼女は、再び帰らぬ人となる。

彼は思う。
『何度過去に戻りやり直ししても、結果は変えられないのか?』

その答えを求めて未来へ
2030年へ、
2037年へ、
8万年未来へ向かうが――

8万年未来では人間はもはや人間ではなく、
エロイ族が、地底人モーロック族に狩られていた。

原作と違い、映画のエロイ族はあきらめの中にありながら
知性と文化を持つ。

タイムマシンが美しい。
タイムマシンは千枚の設計図、完成までに1年かかったそうだ。
組立て作業には20人で2か月半かかった。
3種類のモーター搭載、灯台用のフレネルレンズ使用。
眩しく輝くタイムマシンの重さは、1.8トン。

主人公はガイ・ピアース

モーロックの知的なポス役にジェレミー・アイアンズ

モーロック達がグロテスクだが、細部にこだわった美しい映画。
2002年制作。

(製作中にNYで9.11事件があったそうだ

これだけ未知の世界で危ない体験すれば
『今』が大切だと気付かざるを得ないかも……

サイモン・ウェルズは、原作者のひ孫。