赤坂サカスの載っている「新建築」は買うべきか? &ノマディック美術館へのイチャモン

本を読んでいた。
五十嵐太郎著「現代建築に関する16章」
フラットな内容です。わかりやすい。
この人ってどちらかといえば、文学系のニオイが強い。
だから、「建築のポストモダンてなんのこと?」なワタシには、
ちょうどこういう人は助かるのです。
どこから勉強すればいいかわからなかったので。

読み終えたら、感想を書きたいと思う。この本は新刊で買って、
読まずにわすれていたもの。こういう本が多いワタシの本棚。 orz

今「新建築」を購入すべきかどうか迷っている。
お金もないし、たまり続けた本はできれば減らしたいからだ。
でも赤坂サカスが載ってるのだ~。

「んなもん、本物見てくりゃいいじゃん!」
といわれるかもしれないが、現地に行きたくないから欲しいんである。

そうそう、このところ注目の集団らしいMVRDVとかが創った、
ジャイルなる建築物も敷居が高い。

いま、SIGERU BANのnaked houseを見ながら書いてるんだけど、
彼の設計したノマディック美術館も食指が動かなかった。
建物は興味があったけど、迷いながらも、最後まで行く気にならなかった。
実際、行けばよかったのかと、今も反芻するときが…まあ、ないけど(^_^;

だって、ノマディック美術館のプロジェクトそのものが、
厚塗りのナチュラル・メークみたいで…。
無理に何重にも塗り重ねて、素肌に見せようとしているみたいな。
高い化粧品使って、スッピンはこんなにキレイですというゴマカシを、むりやり印象づけてるみたいな。

まず入館料が高すぎると思った。1800円だったかな。
高くないといえば高くはないけど、
わけのわからないものにお金を払いたくない。

あれが何をやりたいのかが、よくわからなかったし。
800円~1000円が妥当だろうに。1200円でもいい。

「デザイナーズ美術館」などに興味が持てないワタシ。
美術館は、ナカミが大事なんであって、
ハコにもったいつけているのって、感心しないねえ、ボクとしては。
(なんちゃって。(^^;ゞ

意味のない抽象的なぼんやりしたものを、建築素人に
「なにかありそうだわ。ワクワク」的に釣ろうとするような
詐欺商品とはいわないが、本来の値段よりイメージに付加価値つけて
値段をつり上げてるようなニオイがしたのだ。

それは、見るだけで「俺ってク~ル!」になれますよ、
みたいな付加価値。
内容は悪くはなかったとは想像するけどねえ。

「入館料が高いから行きません」じゃなく、高くしたことそのものに、
時代の空気が読めていない=時代に逆行していると感じた。

それは、客に圧迫感を感じさせることに無神経になることに
繋がると感じて、反発を感じた。
前評判で話題性を集めて集客を狙ったような気がする。

「移動によって得られる未知の体験は、高いお金をかけなくても得られる」
それを建築で証明するのが、人間社会や精神に革命を起こすことだと思うのに。

確かに中古コンテナ利用で「再利用」を売りにしていたけど、
つくっておいて「壊す」というのも気にいらないな。
壊さずにそれこそ再利用する考えはなかったのかな。

でも、実はやはり行けばよかったと思っていたりする…。
行動的になれない理由は、実は他にいろいろあったりする。

MVRDVとかが創った、ジャイルなる建築物も敷居が高い、
という話題に戻るけど。どうせ、また白っぽい不透明なガラスの箱
なんじゃないかと勝手に思っている。
またまたスロープのお化けとか。(それはないか…)


赤坂サカス、図面もリンクもなにも見ていない。
ただ「新建築」をパラッと数日前立ち読みしただけ。上からの写真を見ただけ。
あまり行きたくならない感じだ。
(でも先入観は違ってることが多い)

いいものならきっと、のちのち残るだろうから。
話題の最中に、急いで競争するように出かけることはない。
でも、行ってみなければわからないのが建築なのは確か。

そこは服と同じだ。
服も試着してみなければわからないから。
デザインはイマイチでも、着まわしができるとか、定番アイテムだとか。
デザインはよくても、サイズが合わない、雰囲気が合わないという場合もあるし。

商業的建物はいいものとして残ると、そこを中心に周辺も発展する可能性がある。
お金が儲かります。お金お金お金……お金がすべて。
あまり精神的にも経済的にも、負担のかからない建物をつくって欲しいもんですね。
本音はこれだよなー(苦笑)

それって、たぶん、最近の話題の建物にはないんじゃ?
どの街も、もっともっと人間中心の温かい都市にならないのかな。

おもしろさでもいい。

生きていて、心から笑える、共感できる、いい緊張感が得られると
いうような興味深い体験を、建物で身近に体験できたらねえ。

「みんなが行くから私も」には絶対にならないよ。
もうこれからは。

しかし、ザハ・ハディドなら話はちがってくるわ。
「なんじゃコリャ!」体験が絶対できると予想できるもの。
日本人とは発想が違うんで、ワクワクするし、ゾクゾクできるかも。
ユニークな人たちが外国には多いのだ。(笑)