建築家のみる夢 石山修武さんの自邸「世田谷村」他、

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1枚目 『幻庵』 石山修武設計
2枚目 『ゴミの山建築』 伴野一六設計(!?)(工事も?)




思いっきり変わった人だとは思っていた。
彼を知ったのは20世紀最後の年。
彼の建物を紙媒体ではじめて目にしたのは、
雑誌「Esquire」2000年の6月号である。

個性的な途方にくれたような、若い頃ジェームズ・ディーン
似ていると言われた名残をとどめた一度見たら忘れられない顔。

昨日、【建築がみる夢 石山修武と12の物語】 世田谷美術館 を観てきた。

昨日が最終日だった。


友人は建築展と聞くと、おもしろそうと言っていたが、
クセがありすぎるかなと思った。
でも、心配は無用だった。
絵を描きたいという思いが、より促進したようだった。
ヨカッタ、ヨカッタ・・・。(^^)

展示を観る前に、レストランで順番待ちの渡り廊下のような所で、
小雨にけむる庭園を見ていたら、

石山氏ご本人が目の前を歩いてゆくではないか。

そのあと、やっと食事タイム♪


友人に説明するために、石山さんの作品の切り抜きを
持っていったのを見ながら、お茶しながら予習。

それから、じっくり、時間かけて、模型やエスキースなのか、書画なのか、絵画なのか・・・
を、みたりしました。

天井から吊り下げられたテントか寝袋かわからないものなんかもあったりして。

本人に会えてラッキーと言っていた友人ですが、

なんのことはない、

ご本人は、最後まで、展示エリアをぐるぐる散歩しておられて、友人は
ビックリしていた。

それは「美術館に住まうとは?」という企画の一つということらしかった。

さて。

個性的な建築家である彼が、影響を受けた師が

川合健二氏。

師の自邸、「ドラム缶住居」からは、多くを学んだという。

石山氏のもう一人の師は、

伴野一六氏

渥美半島に建つ「ゴミの山建築」は、
浜辺に打ち寄せられた漂流物(ゴミ)を利用し、
素人の伴野氏が一人で10年かけた家。

写真だけだと、ただのバラックに見えるが・・・。

石山氏によれば、

“・・・よくよく見据えるならば驚くべき造形力や自由な発想に満ち溢れた想像力の王国だった”

んである。

若い学生風の人々が多かったけれど、
学校で見てこいと言われたり、
石山さんの生徒だったりするのだろうと勝手に思っていた。

親子連れも、カップルももちろんいた。
TV放送されていたプロジェクトの模型とパネルがあったが、
TVの影響は大きい。

ワタシはそれよりも、興味のあるものについ目がゆくのだった。

まず、

世田谷村

石山氏自邸であるが、写真も模型も見ていて飽きない。

リアスアーク美術館

このひねくれたような建築家の手になるものにしては、
意外なほど美しい建築物だと思う。
素直に、この人の美質が表現されていて、気持ちがいい。

伊豆の長八美術館

教会みたいな、静謐な階段下のコーナーは、バラガンを思い出した。

形としては、リアスアーク美術館の、
解放された心地よさただよう美とは違う、
修道士の守る戒律みたいなストイックな美を感じさせる。

写真だけの印象だけど。

個人的には、

ゲイ夫婦に依頼されて建てた「ドラキュラの家」が見たかったかも。
「耳岩の家」の模型とかも。

あと展示物で、

浅草プロジェクトとか、他に、中止になった北京や横浜の企画も興味深かった。
いまいち、というかほとんどどういう建築家かはつかめなかった。

本人を10回以上見たことは、良かったんだろうか(苦笑)


「リアスアーク美術館」は美しいとしか思えず、
この人からよくあんな美しいものが生まれたなあ・・・と思った。

努力家だと思うけど、照れ屋だから、才能を出し惜しみしてるのかもしれない。
また、ニヒリストでもあるのでは?と思った。

暑くなくて、久々に充実した時間を過ごせた。

来月までやってると思いこんでしまい、
調べたら明日が最終日だと知って、次の日
ばたばた出かけた。
それが昨日(17日)のこと。

いやー焦った、焦った・・・


予定外の外出だったが、世田谷美術館は、散歩するだけでも気持ちがいい公園・・・

フィレンツェ画家の展示以来、久々に訪れた。
誰と行ったんだっけ・・・思い出せん(苦笑)

画像は、

一枚目は

「幻庵」

石山氏の公的デビュー作 
茶室・・・だそうだ・・・ブリキの・・・
でも、見かけより内部は落ち着けて居心地がいいらしい。
クライアントは、ここの居心地が良すぎて、会社をたたんでしまったという。

二枚目は、

「ゴミの山建築」伴野一六邸

材料は木片、電信柱、鏡などの浜辺の漂流物(ゴミ)。
石山氏が偶然出会った住宅。

半地下の東側の壁が、すべてクルマのフロントガラスを使った水槽だったとか。
詳しくは、石山さんの本で。
(以上、エスクァイアの記事を参考にした)

石山修武(いしやまおさむ)さんの関連本は、まだ持っていないな・・・。
彼の個人スクールのこと,、ごうどゆきおさんて人が書いた本は持ってるけど。

あと、

石山さんの夢が建て売り住宅を売ることらしいんですが、今もなのだろうか・・・?