運命を変える方法 by「霊場巡礼・心の案内」

霊場巡礼」波羅密薩婆訶著 1985年 池田書店

出自不明。気づいたらあった本。(笑)

はらみつそわか

アヤシイペンネームである☆

いくら検索しても、詳細がわからない人物である。
ブログでヒットしたのも一件だけだった。
(本人にまつわるエピソードや、本の感想などがある記事)

いったい何者・・・・?


巻末に、詳細がある。
検索するまでもない、詳しい略歴が実は記載してある。
生年月日の記載はない。

昭和17年4月、旧制東京帝国大国文学部哲学科に入学。
不思議だが、二年半後の
昭和19年(1944年)9月、同大学を卒業している。
一年後復員とあるので、兵隊となったということか。

もうひとつの名前は小関親康(おぜきちかやす)


小関さんは弁護士である。
弁護士になる前は、この人は「霊媒」が職業?だったようだ。(驚き☆)

院号:微妙院英親

昭和10年から24年まで霊媒をしていた。
昭和17年高校卒業。
子ども時代から霊媒をしていたということか。
生まれは大分県、昭和12年から東京に住んでいる著者。

霊媒をやめてその後は、
小樽市の教育研究所に勤務し、3年後、高校教師となるが、
その半年後、司法試験に合格し、昭和29年4月、司法修習生となる。
つまり、高校教師期間は一年だけだった。

2年後、弁護士になる。


この霊媒師だった14年という期間は、誰が決めたのだろうか。
予想ですが・・・・たぶん不動明王さまあたりかな・・・・なんつって・・・・・(ー▽ー;)


人間は、

心の「目」で、

どういったことが「善」で、どういったことが「悪」か

ということが、なぜ見ることができなくなるのだろうか。

いくつかのオリジナル本をパクった偽物の求道者や、
霊能者が結構、巷に蔓延っているので、
若者などは真贋の見分けがつかないことだろう。

そう・・・・

力があるなしの見分けの前に、
最近では、

他人を言葉巧みに騙して、
信者を洗脳したり、
マインドコントロールしたりして
お金をむしり取ろうとしている
不埒な霊能者を見抜くことが必要になっているのだ。

騙す側は、騙そうとしてやってるとは限らず、
真面目に間違えて、真剣に人助けとしてやっていたりすることも多い。

そういえば、オ ウ ム真理教に入った人々も、
頭のいい、生真面目な人たちが多かった。

さて。

この本は、
ヘンな不安を煽る予言本や、
素人が、お手軽に手を伸ばせる精神世界本とか、
霊的世界のカタログ本などと違い、わかりやすい内容である。

ズバッと

霊や因縁のことや、
修行について書かれている。
霊場巡礼の意志を立てた読者向けに書かれたものゆえ、
お遍路的世界観が広がっているが、
不思議だが、お遍路した人々の身に、
奇跡ってホントにあるらしい・・・・。


この本の内容の一部紹介。

自分を改造する方法 (転身法) P.263

幸福な生活を得るためには、自分を改造せねばならないと著者は言っている。
そのための一般的な方法を、以下参考に抜粋。

①信仰による方法

<信仰によって人柄が変わり、生活も異なり、そして運命も決まる。
しかし、合理性に反する迷信、真実と反する盲語、偏った狂信に陥ってはならない。
信仰によって、一家が離散したり、他人に迷惑をかけたり、独善を他人に強要したりなどすれば、
却って、信仰が災いして、悪い運命の種となるだけである。>

なんだか、とってもシンセン!だと思いませんか?(私だけ?)

次に、

②徹底追及による方法

<科学、宗教、文学、芸術、倫理、技術、武道、趣味
その他何でもよいから、ある一つの事に徹底するがよい。
知識を吸収し、応用し、工夫し、推理し、体系化し、向上することが大切である。>
そして、自分のオリジナルなものを造り上げてゆくために、
<古典を学び、歴史を探り、常に柔軟な考え方で発想を新しくする必要がある。
よって、心身はいつも若木であらねばならぬ。>

③座禅や瞑想による方法

<無欲無心で座禅を組んだり、瞑想したりすることは自己改造の近道でもある。
また、四国や西国の霊場巡拝を行うもよいし、
神社仏閣の建物や庭などを三百も五百も見て回るのも良い方法である。>
なぜなら、そこに新しい目がおのずから生まれてくるからだそうだ。

どうだろうか。

古くて新しい言葉の世界が、私などは感じられたのであるが、
著者は、幽霊などしょっちゅう見てたんだろうし、
あの世なんて毎日足を踏み入れてる訳で、
そこからものを言ってるのであろうから、当然

非現実的

である。

だが、
私は、ふつうに言う「現実」というものが
真の「現実」だとは思わない。

「霊なんて居て当然」「あの世なんてあって当然」

実のところ、私もこういう感覚はすごく同意。

最近は神社ブームで、
社会に蔓延する不安感が加勢して
より関心がスピリチュアルなものに
人々の関心は向かうようですが、

こういう生まれついての霊媒チックなインテリさんの書くものは、
昨今の、
「癒し」や「ヒーリング」という、
消費されてくたびれきった感のあるキーワードの
イメージする
甘ったるい応急処置的かつ自己満足世界とは違い、

安らぎと生きる知恵を、地に根を張った説得力を持って教えてくれる。

少し読んだだけでも、これだけはわかる。


ホンモノの霊能者はいばらない。
自分の意見を強制しない。
争いを好まない。

こういう姿勢ならば、
昨今の「癒し」「ヒーリング」の世界にありがちな、
人間の意識が、

排他的馴れ合い


カルト宗教的な

偏った方向にはいかないような気がする。

現代の霊能者に欠けているものは、

内省

だなとも思う次第である。

【修正済】