「アバター」の高揚感はイカサマか真実か (ネタバレ注意★)

アバター

を観てきた。
脳が疲れて休息を必要としたので。

でも、長かった。
休息にならんじゃあないか。

沈まぬ太陽

と長さはいい勝負であったよ~

3Dでなくても楽しめる内容で、
飽きることなく、二時間半ほどだと思うけど、
座っていられた。

何の前知識なしに観た。
監督は文句ないし。
彼の1995年から15年来の
映画制作の夢が叶ったという作品。
それだけで期待できたし、期待通りだった。

ただ、終わって楽しんだし、
疲れもとんでやれやれとコーヒーを飲んでいると、
あの主人公はあまりに簡単に
マインドコントロールされたんじゃないか?
と思えてきた。

アバターに移行する技術もいまいちわからんけど、
それは映画だからいいとして、
主人公ジェイクは足が不自由なれど、
アバターの身体を得て、自由に飛び回るは、
大きな鳥には乗るは、
女の子のハートはつかむはで、

うーん、なるほど、
身体不自由な自分を持て余していなければ、
ああは自由で解放的な行動はできないなと
ワタシなら思うのだ。

内容に詳しくないのだけど、
足を悪くして、たぶん時間があまり経ってないかもしれないなと思った。

長い時間が経過してれば、
もう運動神経が脳の指示を受け付けないんじゃないだろうかとか思ってしまった。

説明が物語中あったかもしれないけれど、
ワタシは実は前半ウトウトしてしまい、
10分は意識を失っていたと思う。
重要な場面だったかも。

ところでグレース役のシガニー・ウィーバーだが、
胸元がとても綺麗だった。

エイリアン

のパンツ一丁(?)に近い
なんともセクシーな彼女の若き日の主演作のラスト・シーンを思い出してドキリとしたです。

美人さんじゃないけど、迫力ある魅力と存在感はさすが。
ピンクやフリルが似合わない、
女性らしい恰好をしてもセクシーでないシガーニーさんは、
役柄次第でたまらなくときどきセクシーなのであるよ。

んもー、わき役がたまらんです。
ネタバレしたくなるほど、
わき役がしぶとくてラッキー☆

スパイダーマンと、
ロボコップと、
日本のアニメとか
とにかくいろいろな映画を思い出しました。

しかし、話は戻るけど、
主人公はなぜ、夢を終わらせることができず、
夢のほうに自己を投影しつづけられたのか。
そこに説得力がないような気がした。
ジェイクの過去がその要因をつくっていると思われるが、
そこは語られていたのかしら。

歩けないジェイクは本来は強く、
心が美しい。

アバターとして紛れ込んだ一族の弓矢のうまい強い女子(名前をど忘れ、ネイティリかな?)も言っている。

強いジェイク

なのになぜ、簡単に未知の一族に同化していったのか。

実際は簡単じゃあない。
いくつかの修行や試練がある。
それはミッションの一経過としてあったはずである。

どうにも納得できなかった。

身体が不自由ゆえの解放感を味わえたから、
もっと、もっと、もっと自由な気分を味わいたい、

自分を高めたい、

ヒーローになりたい、

そう思ったから、マインドコントロールというより、
ドラマの役者になりきったという感じだろうか。

単に己の足りない部分を補完するためにジェイクは同化していった…
と思うようなワタシはたぶんひねくれているんだろうな~^^;

だけど、もはや宗教などにマインドコントロールされる人は
最近では少なくなったと思うけれど、
(マインドコントロールされたらとってもハズカシイことだという時代になってきたような(^.^;)

けれども、人間には
宗教で欲を満たそうという以上に困ったある衝動があるもの。

それは、

自己顕示欲

ではないだろうか。

自分が誰よりも抜きんでたい、
誰よりも完璧でありたい、
誰よりもかっこよくありたい、
という欲望が、

釘刺されぬよう、
杭打たれぬよう、
目立たぬよう、
周囲と同じようでありつつ、あるんではないでしょーかね?

そのためにセンス磨く、
言葉を選ぶ、
敵を警戒する、
周囲に計算高く親切にフレンドリーに接する、
不自然に見えぬよう細心の注意をする、
などをして
着々と抜きんでる準備をする指南書まで今の時代はあるでしょう?(笑)

こういう設定から得られる充実、充足感というのは

高揚感に彩られたいかさま

つーか、

いずれ底割れするようなダンディズム

つーか、

真実ではないが、真実らしきものを語る真摯な俺様

 
つーか、
そういうもののような気がする。

まず陰があり、裏側がしっかりありそうで
種も仕掛けもあるようなカッコヨサつーか(笑)

そういうもんが、最近では

主体性のある生き方

のようにまかり通っているかのごとくで来ていたが、
実はそういうものをワタシは嫌いではなかったものの、

いかさまはいかさま

だわな。

で!

この

アバター

という映画にもまた、ラピュタではないが、
空中に浮かぶ場所が出てくるが、
まさに
描かれていることが、地に足が着いていない人間の
解放されたらどんだけ~
嬉しいか
ハッピーになるか、
どこまで解放されたくなるか、
などなど、

そこの視点から観ると
実にうまく描かれているように思うんであるよ。

うん☆


ようするにだ。

この映画は

高揚感

を描いた作品であろうと思うのである。

あと地球についても描かれていると思うよ。

主人公やシガーニーがアバターとなり紛れ込んだ場所は、
エイワ(平和?)という存在によって守られているが、

きずな

というものが中心となって、
先住民たちの生活が営まれている。
地球には欠落しているということを
誰かが言っていたが、主人公だったか。

かといって、
メッセージ映画ではないと思います。

以上

主観

でした。

あ、そうそう。
佐藤史生

夢みる惑星

も思い出したりしました。

人間が乗れるおっきな鳥が出てくるコミックです。

トルーク・マクトに乗るのは誰かなあ♪


おまけ。

帰りに、

ヤマト

の実写のちらしを見た。
キムタクが主人公か…うーむ…
公開は一年も先なのね。

おしまい。