あざみ野の家 byアルクデザイン  完成前の今は、ノンシャランな船だよ~ん(^^♪

イメージ 1

あざみ野の家


検索するといくつか出てくる名前である。
私が縁あって関わった家は

アルクデザインさんの設計した住宅(画像)である。


自分がおもしろいと思えるものを造る建築家さんと
ネット上ゆえ出会えのは
よーく考えてみれば、不思議なことである。

渡辺篤史のこんな家に住みたい」講談社1998年刊

有名な建築家が名前を連ねている本である。
建もの探訪
で放映されたものから
人生を楽しむための家を中心に掲載した本と書いてあった。
人生を楽しむための家、、、それって、、、、あたり前のことじゃないだろうか?

この本の中には、他に興味のある建築家が何人もいた。
林雅子、横河健北山恒、エトセトラ、、、、

トイレで建築本をパラパラッと見ているワタシは
時々夢中になって間取りにのめりこむ時がある。

それこそ一軒一軒、その住宅のご家族と一緒に?住み込んでみるのだ。
脳の中でだけど(笑)

増田政一さんの家は、パラッと見ただけではわからなかった。
住んでみて、生活してみて、初めて、
その良さがわかってくる家なのだ。

13年前の目黒M邸

パラッと本で見た限り、細かい間取りのゴチャゴチャした
階段に面積を多くとられた家だな──で終わっていた。

それより、プールのある家とか、宇宙船が室内にはめこまれたような家だとか、
もはや今では珍しくない、浴室がガラス張りの家だとか
かっこいい家、お洒落な家、珍しい家、見た目おもしろい家に目がいっていた。
増田さんの家はそれとは違うおもしろさなのである。

今回、あらためて見直してみたが、やはり、おもしろい家だと思った。
だから、言葉通り当時は

「発見した!」

感じだったかな(^^)

おもしろい住宅とは?

と考えてゆくと、アルクさんの場合、
住んでみなければわからなさそうなおもしろさがあるということになる。

決まった要素のつなげ方で広さを生み出す増田マジック☆


増田さんが言われたことばは、今も「へ!?」な感じなのがあって
そのひとつ

「壁も面積」

これは、デザイナーズ・アパートの図面の時、聞かせていただいた言葉である。
階段で移動することで広がりが得られるというわけだ。
(だが、それ以上の謎を実はずっと感じてるんであるよ、、、、、)

んで~

今回、初めてアルクデザインさんによる住宅を、ナマで見せて頂いた。

あざみ野の家

は、地階が玄関になっている。

地階がコンクリート、一階二階は木造。

地階と一階に個室、収納、浴室などがある。
二階まで上がると、模型によれば大開口が、、、、、のはずだった。

未来の施主さんに見せるための見学会ならば、しっかりした構造を見せるのはいいことだ☆

だが!

バルコニーとの一体感による、劇的に至福の時間を約束しても
おかしくない空間が、、、、、、、窓が、、、、、、、、、
ベニヤみたいな大きな板で、コーナー2面とも閉じられていた、、、、、、

オイッ☆ そりゃ、あんまりだろっ!!(TmT)☆


グスン、、、、まだ、バルコニーが造りかけだったんだよね。
ショボン、、、、orz


しゃーない。そんじゃあ、他の見どころを。

リビング・ダイニングは対面式のセミ・オープンキッチン。キッチンセットとリビングの間が、カウンタートップから〇〇センチ高くなっていて、目隠しされています。後片付けが終わっていない時の急な来客にも対応。来客の視線がリビングから遮られているから、いつも散らかったキッチンでも安心です!

分譲マンションの安っぽいコピーみたいだが、これは結構ありがたい工夫である。

注文した施主さんは、片付け下手というより、料理好きかなと想像したりした。
あるいは、セミ・オープンでありながら対面式というと、
きっと家族や友達とおしゃべりしながらお茶出しする明るい人柄が浮かんでくる。

カジュアルな雰囲気の、二階のリビングダイニング。


キッチンの後ろに、取り出しやすい高さに棚が造りつけてあるのはありがたい。
と、家族目線(^m^;)来客にも手伝ってもらえそう。
やはり、キッチンは生活の中心となるのだから
見やすさ、使いやすさ、掃除しやすさが一番なのだ。。

つーか、ぶっちゃけ

船みたいな家だ。

特に、二階のリビングダイニングは、プールサイドのリラックス・コーナーみたい。
つーより、広い船の中のプールサイドな感じだ。水着はまずいっしょ!
サンドレスか、ポロシャツにヨットパーカ、短パンツなら、、、、な雰囲気。
大人社会のプールサイドだかんね!(^o^♪

ロフトがない。

アルクデザインさんが、広さをより追及するための手段として
ロフトを設置されることがしばしばあるけれど
この「あざみ野の家」にはそれがない。

というか、この家、、、、

二階リビングがロフトみたいな感じである。

そういえば、一階が二階みたいで、二階は三階みたい。

階段

床から浮き上がったような、かっこいいデザイナーズ?階段?
一見繊細だが、頑丈に出来ている。(しっかり確認したよん♪)
手すりも、シンプルで若々しい印象。

踏み面が木製で、鉄のクールさにあたたかみをプラス。
冬場、素足でもキン☆とは冷たくないだろうなァ、、、

踏み面の奥行きが結構あるなと思ったが、25センチだとか。
蹴上げも普通に20センチ。
階段を数えると12段で、全体的に
普通の木造のサイズっぽい感じ。

階段の手すりは、ワタシはとくに気になるけど
アルクさんもこだわっている部分ではないだろうか。

階段のディティールの収まりひとつで
家の印象は決まるように思う。

地階、手すりの保護目的の白いシャープな柱が
オシャレにデザインされたもののように見える。

まとめ

二階の大きくとられた開口部が建築途中で閉じられていたため、物足りなかったが、
模型画像で見る限り「やっぱり船みたいな家だなー」と思った。

ワタシのこれまで二次元で生活してみた(?笑)数点のアルクさんの
住宅への印象と比較すると、

不思議とあざみ野の家は

大人の家

という印象なのだった。

アルクさんの他の住宅に感じていたものは、

「人間らしさ」というものををアルク風に解釈した、日常を固定化しないプラン

という、そういうのがあったんだよねえ。

じゃあ

大人の家

ってどんなのよ!?
と問われたら、、、、、、うーーーむむむ、むんむん、、、、

答えられん!

たぶん、、、、、、、きっと、、、

許容量の大きな家

ということになるんじゃないか?

ようするに、あずみ野の家は、そういう雰囲気なのだ。
決して広々しているわけではないのに。

ワタシにとって、アルク風とは

形が決まっているいくつかの要素があり、施主さんの日常動線や家族構成の変化に対して、フレキシブルに変更などの対応をさせられることだった。


これはワタシの主観である。

暮らし方や家族、子の成長によって、動線も変化してくるが、
アルクさんの作品で、未来の可能性を考えるのが楽しい住宅があるのだが、
そういう夢のある設計ができるのは
建築家のライフスタイルと価値観に関係があるのかもしれない。

だが、これもワタシの主観であるが、このあざみ野の家は

施主さんがどう過ごすかがすでに決定しており、フレキシブルさはそれほど必要ないような感じである。


ライフスタイルは確立し、自分が何を欲しているか
自分がこれから何がしたいかが、明確にわかっている
大人の家だからだろうか。
(どんな人が暮らすのか、ほとんど知らんけど)

とはいえ、人間はいつか老いる。

エレベーター設置の場合の予定場所まで決まっていた。
「この部分は、コンクリートじゃないんです」
アルクさんのスタッフ氏が、天井のある部分をさして言われていた。

ホー(ー、ー;)


立地条件だけで、この施主さんはすでに幸運を手にしているんじゃ?
目の前テニスコート、並木道が続く買物便利で、渋谷まですぐ、の好立地。

そんな場所にこの船は、ノンシャランと浮かんでいた。


エントランスに大きな樹が植えられるらしいが、
そうなるとちょい落ち着いた船になるなあ、、、、(^.^)uー~

やっぱし、目指すはオトナの家、、、、ですかね?


実は広々した家事コーナー、広い洗面所、広い階段の幅なども
いいなと思ったのだけど、それは別の機会に語りたいと思う(^^)

完成したら、この記事の印象はどう変わるんだろうか。
我ながら、楽しみです。

****************

(画像は撮影しなかったので、許しを得て、アルクさんから模型画像をお借りしました。
モヤッとした、この不思議なねじったような窓のずらし。
やっはり船ですねぇ、、、中は普通ですけど。

埋ってるような、地中から生えたような、奇妙な感じはします(笑)
地形も不思議な感じだし、、、

■増田政一さんのブログ  「ていねいなデザインのナチュラルモダンな家に住もう」





(修正しました)