狭小住宅 意味のない狭さ比べ^^; 「隅田川沿いの狭小住宅(アルクデザイン設計)」VS「塔の家(東孝光設計)」

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狭小住宅を2軒見てきた。


一つは建築中の

隅田川沿いの家(アルクデザインさん設計)


もう一つは、
とっても、とっても、とっても
狭ーー-ーいことで有名な青山の

塔の家(故東孝光設計)

であります。

「塔の家」は、敷地6.2坪(20,5平米)。建築面積3,57坪(11,8平米)。


3.57坪、11.8平米,,,,,,,,,,,だって,,,,,,,,つまり

7畳.............(ー◇ー;)

これが「塔の家」の広さ!?

地下含む、1階の車庫、中3階の浴室も含め

6層4階建て。

タテに伸びていても7畳・・・・・orz

この家がいかに狭~いか、まずはおわかりになりました?


実験住宅の一つとして、建築にハマッてしまった人間ならば

青山キラー通りにある1966年築「塔の家」──


一度は見なくてはならない・・・とは思っていたけど
いつもどこにあるのか見過ごしてたんだけど・・・

あまりに
街に溶け込んでいるので
昨日も一旦は通り過ぎてしまったf^^;

シカシ☆

昨日この「塔の家」を見に行ったことは意味があったと思う。

というのも、まず
最初に見た隅田川沿いの狭小住宅。
これは敷地が10坪。

偶然、この前に見せていただいた

T-houseという多摩川べりの狭小住宅(アルクデザイン設計)

(このひとつ前に関連記事が2つある)

この敷地が17坪
建築面積は10坪。

T-houseの建築面積が、隅田川沿いの狭小住宅の敷地と同じである(^-^;)

つまり、隅田川沿いの家はT-houseの建物にスッポリ収まる訳だ。

そしてそして\(@o@)/

日本の狭小住宅の歴史的代表作(?)の「塔の家」は・・・
この隅田川沿いの家の建築面積分(まだ未確認だが
8坪あるかないか)にスッポリ入ってしまう。

いや、もしかすると敷地(6.2坪)が収まるのでは!?


とにかく。

チョー有名な狭小住宅

塔の家

その大きさがどのくらいのものかを
T-houseより2坪ほど小さい狭小住宅と比較して
狭さを一日で、シッカリ☆実感!!
してきたという訳である。
(^^)

塔の家って・・・・・・狭い(>_<;)

キラー通りに面してる間口が6メートルくらいあって
(未測定、未確認)
一見しただけでは実際ほど狭く見えない外観ではある。


見過ごしてしまうくらい、見事に街に溶け込んでいる。

たまたま塔の家を見つけたのは
お隣りの店舗のイームズ・チェアや
シンプルなテーブルに目がとまったからだった。

ふと目を左にやると

あれ?

どこかで見た建物が・・・・

塔の家じゃん!

という訳で、これまでに見つけられなかったのが
この日はあっさり見い出せたということなのだ。

いろいろ貪欲にあちこちうろついたせいで
あっという間に夜になっていた。

んで。

「塔の家」の周囲をグルッと回ってみたのだが
しつこいようですが

「せ、狭っ☆」

そう思った。

この世に、こんなちっこい「住宅」が、他にあるんでしょうか?

クルマがとまっていたが、数段階段を上がれば
1階のドア。

ドアはここしかないとか、読んだことがある。


いまどうなっているか知らないが

「建築家30人のわが家」1997年刊 講談社

によれば
子ども室が3階の夫婦寝室を見ながら
階段を上ってゆくという設計なんですが
どうなんでしょう?

プライバシーなど全然考えられていない──

都会育ちのファミリーが
都市の中心に住宅を持ちたいと願い
実現するにはこの狭さしかなかったということにしても。

それが逆に
のちに語られつづけ

実験住宅の一例として

有名になるのだから、人生はわからないもの。

いま狭小住宅を建てている方々も
住宅との関わり方で、いずれ「名作住宅」として
語られてゆく家となるかもしれない!?


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ファミリーが住む(若い夫婦と子ども1~2人程度)面積について
あらためて考えてみると。

賃貸マンションで34平米(10坪強)で3DKというのがあってびっくりした。
上手に間取ってあるけれど、玄関に入ってすぐキッチンである。

居室は4.5畳が3つ。押入れは一間分(収納が少ない)

10坪で3DKはキツイ☆

ふつうは2DKの間取りの広さである。

その後、10坪程度でも3つ個室を持った間取りをちょくちょく見つけるようになった。
けっこうあるもんだなあ・・・・

実際

10坪って狭いなあ・・・・

などとワタシは言っているが、都会で
便利さや快適さを選び取った場合
ギリギリファミリーの暮らせるマンションやアパートの
広さだとワタシは感じている。

それでも50平米はほしいかな。できれば・・・・(-_-)
占有面積が広いと当然高い。
(築年数が古いなら、安いかも・・・)

郊外に住むなら、広々していて安いんだけどね。
だれもが便利な中心に近いところに住みたがるのだ。
ワタシの知り合いはみんな。


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塔の家くらい価値を持つ家でも、住みたいとは思わないとだれかが言っていた。
塔の家の意味や価値を認めた上でのことだ。

塔の家は、東孝光さん自身の自邸であり
彼の人生とつながって生まれた住宅であり
彼に属する者しか住めない家だからだろう。
空間の大きさは関係がない。

だからこそ

とワタシは思う。

一度きりの人生。

他人から押し付けられた人生や、外界の尺度に
合わせたように生きる人生などつまらない。

ほんとうに自分が求めている生き方を
素直に生きてみることを・・・・・・躊躇してしまいがちだが


こだわりのあることを
もっともっと自己表現したい。

この日は、アクティブに動いてみて、そう思ったのだった。

もちろんもう一つの
展覧会に行ったことも、影響は大きかったけど。
それはまた次回に・・・・。


※画像と内容は無関係(ミッドタウン・ガーデンの植物)