つづき

その言葉は人間全体に当てはまる言葉だったが、Bにはブサメンだけが、一方的に人生の苦役を強いられているように感じた。

Bは思った。「真面目に生きるのはバカバカしい!」

悩んでも悩まなくても、イケメンは幸福が手に入る。
それに比べて俺は…なんと不公平なことだろう。

Bは世間の不公平に苦しんだ。愚かな大衆の認識の甘さ、浅はかさを罵倒した。
「あいつらは馬鹿だ。何もわかってない…」
Bは目覚めた。

「そうだよ!哀れなのはあいつら世間の奴らであって、俺じゃない」
一気に気分は高揚し、自分が気高い存在に押し上げられたように感じた。
「俺は決して哀れな存在じゃないんだ」

社会に目をやると、多くの人々が、卑屈に、自分に自信をなくして、怯えながら暮らしている──彼らと自分は同じだ。「彼らを救いたい」

つづく