『俺達は気が合う』
そう、あなたは言ったわね。
あなたには、あたしの気持ちなんて
全然わかっていなかったのにね…
あなたのストレートさに圧倒され
あと一息で砕かれそうだった私…
探りを入れる女になったのは、それからの事。
自分の素直な気持ちを表現するには
あたしは色んな思いを経験しすぎていた。
あなたには言いたかったわよ。
ダーリン、これは間違いなの、これは間違いなのよ、って…
でも…
もしかしたら、間違いではなかったのかもしれない。
それは誰にもわからないことだけれど。
よくあるじゃない?
『あなたはあたしの心の中で、永遠のヒーローよ』
ってやつ。
頂点にいる話題の
カップルを見ていて、
あとは落ちてゆくだけ、そう感じてたものよ。
けれども、彼らの未来には醜い争い事が待ち構えている
ようにしか見えなかった。
話を戻すわ。
確かに、あたしとあなたの出会いは
間違っていなかったのかもしれない。
今さら、どうなるものでもないけれど。
でも今はこう思っている。
どんな出会いも奇跡なんだなと……