西部邁さん 死去

■評論家、西部邁さんが、昨日、亡くなった。

産経ニュース 
西部邁氏 死去
>昨年12月に刊行された最後の著書「保守の真髄(しんずい)」の中で、西部さんは「自然死と呼ばれているもののほとんどは、実は偽装」だとし、その実態は「病院死」だと指摘。
>自身は「生の最期を他人に命令されたり弄(いじ)り回されたくない」とし「自裁死」を選択する可能性を示唆していた。

評論家の西部邁さん多摩川で溺死……迷惑をかけず、意識的に死にたい
>西部さんは50代半ばから周囲に迷惑をかけず、意識的に死にたいと公言していたが、
>親しい評論家らによるとここ数年、自死を繰り返し語るようになり、
>近著「保守の真髄」でも「生の周囲への貢献がそれへの迷惑を下回ること確実となるなら、死すべき時期がやってきたということ」と記述。
>家族によれば、遺書にも迷惑をかけたくない旨が記されていたという。


東大、孤立、オリハラ何とかかんとか、もうキーワードすら思い出せないくらい遠い昔、
気になったヒトなのだが。文句なく、頭のいい人だったが、こんなふうな終わり方はないな。
かつて、とんがってたような人が、いいカンジに歳を取っていってるのは少ないっすね。
とはいえ、記事を読んでみると、病院で死ぬのを拒んでいた人なので、
自分で自分の運命の時期を決めたのかなとも思える。
この人なら、他の人のように、寂しさや、惨めさや、苦しみの果てに、諦めの……
という感じはないかも。でも、まだ生きられたのに。
先に奥様が亡くなられていたんだな、平成26年に……哲学的にもなる。
ともあれ、ご冥福を祈りたい。



合掌








【追記】

>21日に死去した評論家の西部邁さん(78)は「保守主義」を掲げ、一貫して国家と個人の自立を問い続けた。
> ドイツの実存主義哲学者、カール・ヤスパースが言った「人間は屋根の上に立つ存在」という認識に立ち、
>人間は綱渡りのように緊張感と平衡感覚を持って生きてゆかなければならないと主張。
>大切な平衡感覚は歴史と伝統を学ぶことでしか得られないと考えた。
> 保守というと、維持するものと考える人は多いが、西部さんの保守思想は、いわば能動的で命がけのもので、
>「保守するためには改革も必要」と述べた英国の政治思想家、エドマンド・バークの思想の真の継承者であった。