魅惑的な二人のマノンについて②

欲望を隠さない女はある意味、虚栄がなく謙虚だと思う。マノンはそうだ。
このタイプの女性は、きちんとした家庭でしつけをうけていれば、魅惑的な容姿も
知的な思想や信仰に支えられてブレイクし、人々から尊敬と愛情と憧れを受けるような
上流婦人になれたかもしれないと思う。
けれど、ロラン夫人の例もあるなー。名前も同じだ。(マノン)

美貌と知性の両方を持った、魅力的なロラン夫人の若い頃は、性的欲求を強く
自身の身の内に感じていたが、彼女は信仰心あるがゆえに罪悪感で受け止め、
灰をぬったパンを食べたとかいう話だ。(自分への罰だというのである)

孫とお祖父さんのような関係の、ロラン氏との結婚も、そうした、性欲から
自分を遠ざけておきたかったから、欲望に沿って男性を選ばなかったと
いうことらしい・・・うーん、彼女の結末もまた悲劇的なんだけど、
創作上の人物のマノンの生き方のほうが伸びやかで悔いがないや・・・と、
正直に、深い考えもなく浅はかに言ってみた。(笑)

ロラン夫人の小部屋
www5a.biglobe.ne.jp/~french/cham/manon/index.html