東大寺、正倉院を造った人の闇ネタ 謎の正倉院(2)
続きである。
世の中は、飢饉や疫病から逃れるため、楽を求めて、出家のまねごとをする
人々があとをたたない。僧になれば、税や労働からは免れるからである。
仏教の戒律を説く者がひとりもいなかった時代。
人々があとをたたない。僧になれば、税や労働からは免れるからである。
仏教の戒律を説く者がひとりもいなかった時代。
東大寺、国分寺、国分尼寺の創建は、聖武天皇、光明皇后夫婦によって、形だけは立派なものが造られたのだった。
で、
あとは、中味だという事で、立派な人物を外から呼ぶため、
栄叡(ようえい)を唐に派遣し、彼は年月をかけて
ようやく見つけた高層、鑑真に来日要請をする。
で、
あとは、中味だという事で、立派な人物を外から呼ぶため、
栄叡(ようえい)を唐に派遣し、彼は年月をかけて
ようやく見つけた高層、鑑真に来日要請をする。
この光明にとって目の上のタンコブ安積親王は謎の死を迎えるが、
異例の出世をとげた藤原中麻呂と光明は、この事件の前もあとも仲間であるのはちがいない。
でも、いつでも、あらゆる事実は闇に隠されるものなのだ。
異例の出世をとげた藤原中麻呂と光明は、この事件の前もあとも仲間であるのはちがいない。
でも、いつでも、あらゆる事実は闇に隠されるものなのだ。
私にとって、この本の読みどころは、藤原中麻呂の果てしなき野望によって、
正倉院がことごとく彼に政治的に利用されてゆき、頂点までゆくも、
760年、母親光明皇后が亡くなり、孤独となってしまった生涯独身だった
考謙女帝がすがった呪術師道鏡に、まさか中麻呂が滅ぼされるとは!
…あたりまでかなー。
正倉院がことごとく彼に政治的に利用されてゆき、頂点までゆくも、
760年、母親光明皇后が亡くなり、孤独となってしまった生涯独身だった
考謙女帝がすがった呪術師道鏡に、まさか中麻呂が滅ぼされるとは!
…あたりまでかなー。
非常に興味深い。
この本は心理的に掘り下げてるわけではないが、正倉院の役割にこだわっている。
正倉院をどう意味付けたかに、天皇一族にまつわる周囲の野心が見えかくれして
いるように描いている。
信仰とかの本質についてとか、女性や人間の弱さについて、想像しやすかった。
正倉院をどう意味付けたかに、天皇一族にまつわる周囲の野心が見えかくれして
いるように描いている。
信仰とかの本質についてとか、女性や人間の弱さについて、想像しやすかった。
(終わりたかったんだけど、続くよ~(ーー:)