(1)立川駅徒歩10分新築☆スタイリッシュな飛び出す絵本!?……ミ ニマム&貪欲に解放感求めたならば

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

不思議な変わった造りのお一人様用集合住宅だった。

いつものごとく、贅沢な間取りに『見える』……

眺望のよいエグゼクティブ用の品川プリンスを思い出した。

『ホテルみたいな部屋』に、作り付け家具や床に木材を使い
温かみのある空間に仕上げている。

眺望が良い、バスルームが広く、スタイリッシュなガラス張り。

スケスケ

記事にするのが難しい住居である。


そのスタイリッシュな『物件』は――

JR中央線立川駅、徒歩10分の
なかなか良い場所に建っている。

私の印象は、まるで“飛び出す絵本”のような住居だなって感じ。

前庭がある、というよりは、ドアを開けるといきなりバルコニー☆

ドアを開けた瞬間、眺望が開ける。

いったんバルコニーに出て、そこから居室に入る訳だ。

なかなか新鮮だが、そのくらいは素人でも考えるじゃん。

プロはそこからが違う。

その(屋根付き)バルコニーから居室玄関の土間を連続させて
天井を高くし、窓を大きく取り、タテ・ヨコ・外部、
作り付け大型(お一人様用の部屋にしては)下駄箱などで
広々感を定着させる。

くもりガラスの淡い光が、なんだか教会を連想させた。

やたら広い玄関☆
なんなんだ、これは?




*****



設計したのは、目黒区の自由が丘に事務所を構える
アルクデザイン(一級建築士事務所)の増田政一さん。

毎年湘南の遠泳にチャレンジするアスリートでもある。

映画『ぼくとママの黄色い自転車』(2009)では
増田さんの設計した住宅が使用されている。
DVD借りて見た時は泣けたよ。
(あ、住宅でなくストーリーで

このブログの書庫の『お気に入り建築家』でお馴染みの方である。


彼の住宅にハマったのは
大胆に斜めにカースペースをとった中目黒のM邸だった。

たてもの探訪の本で間取りを見て、脳内で住んでみて
『すんげ~』なんて感じたりしてた。


縦の層のつながりと、横のつながり内部・外部を
順応無尽に移動することで様々なフレキシブルさを工夫でき、
日常が活性化するプランだと感じた。

かつ、カッパドキアのような
有機的な不思議な住居を連想させられたプランである。

見た目はいたって普通に仕上げてあるので
普通ならば見落とすとこだ。

住んでみなければ(?)わからないのだ。

なんにもないところから、説明しきれないユニークな増田さんの
設計した住宅を『発見☆』したのは
我ながら『すごくね』と自己満足。


ほかに、三面隣地に囲まれた悪条件な敷地に
大胆に玄関の上部の全面窓から光を取り込んだ驚きのU邸。

これは模型と図面と取材記事を見たが、たとえば、
同様の工夫をした住宅をしばしば見るけれど

増田さんの特徴は、ひたすらミニマムを追求しながら
広々とした解放感がまさにマジック☆のように仕掛けられていることかも。

街に溶け込むように
シンプルにナチュラルにつくる建築家さんだから
見た目ハデな住宅に目を奪われやすいのが大半の人間だから、
普通は見落とすかもしれないなあ…


さらに、隣接する公園の四季をカフェの眺めに取り入れた
店舗と住宅を一体化させた狭山のカフェ『安南』では

住居部分に段差を付け、プラス天井をずれさせるという
目の錯覚を利用した工夫により広々感を演出。

広がりの先には屋根付きデッキで
さらに彼方へと広がりが伸びるかのような演出が。

目の前は緑溢れる公園。
階下のカフェ店舗の張り出した中2階レベルの
外部テラスデッキと住宅部分のデッキは眺めとしては連続しており
ゆったりした時間が流れているような気分になる。

常夏の長期滞在型コンドミニアムのようだった。
その別荘のような贅沢な空間に驚いたものである。


*****


さてさてどの家も仕上がりはナチュラルで、あたたかみがある。
かつ、カッコイイ☆

私はこの建築家さんの建築は
どこを撮影しても『美しい~』と思うのだ。


外部の雰囲気や街の個性を、“主張”でなく
無限にアイデアを考え、咀嚼して取り入れた感じがするのと…
つまり、自分のものにしてしまったという感じである。

デザインはもちろん、内部の光も、窓からの風景も
計算しつくした感がある。
その『解答』がわかりやすい形で表現されていたのが
カフェ『安南』であった。


*****

家が出来た時、内部がどう見えるかを
増田さんがイメージしたスケッチは
なんとも居心地良さそうなイメージだ。

そのイメージにこだわり、三次元空間に実現させようとするのがプロなのだろう。

だとすると、建築家さんは
現場で施工する方々とのコミュニケーションとか、
なんやらいろいろ大変なんだろうな…

*****

今回は、土間を取り入れたコンクリート5階建てビル。

私が学生時代に設計した『土間のある家』の記事があるが、
『土間』つながりで見せていただけた♪

この集合住宅のユニークさを
どう説明すれば伝わるのか、実はずーっと悩んでいた。

だけど伝えたいっ

悩んだ末に、とにかく、書きたいことを書き出してみようと思った。

画像を知人2人に見せたら、感動しまくっていたが
実際に見た人間でなければわからない感慨というものがある。

私の感じた事が、まだ着地していないものの…
つまり、まとまっていないのである。

そうだ

まず、この記事でいくつかの画像を添えて
建物の外部と内部のイメージを投稿してから次を考えようかな…

そうだ、それがいい

*****

画像は4階南側の室内と建物外観。

屋上屋の5階は
空中掘りごたつ(?)みたいな仕掛けの広々ロフト付き。